その5の続き。
本吉駅から東浜街道へ下り、更に国道45号線へ戻ります。渋滞中…。
本吉町北明戸地区。三陸沿岸道路の高架工事が行われています。
津谷川を渡ると、気仙沼線の津谷川橋梁が見えてきます。
橋梁は津波に曝されたそのままの姿でした。そして築堤となり少し行った所に、元の陸前小泉駅があります。
階段と屋根の付いた小さな駅だったそうですが、津波でほとんど原型を留めず破壊されました。ホームの残骸だけが現在も築堤上に残されています。
この辺りは地震でおよそ7m近くの地盤沈下が確認された様です。
陸前小泉を過ぎ、本吉町小浜地区。
陸前小泉~蔵内で再び専用道へ入ります。ここから歌津まで専用道を通ります。
この合流地点も、鉄道では橋で道路と交差していた所です。
ホームのすぐ手前で左に折れ、歌津駅前広場へ下ります。ホーム自体は残っていますが、上り方の半分が崩れました。
歌津駅から再び国道45号線。
清水浜駅は現在も築堤上に健在です。手前の高架橋は既に撤去された模様です。
尚、次のベイサイドアリーナ駅を経由しない便は、清水浜駅の向こう側から志津川駅手前まで専用道を通ります。
南三陸町役場にほど近いベイサイドアリーナ駅。駅名の由来は南三陸町総合体育館「ベイサイドアリーナ」です。
何故か清水浜駅の駅名標がここにありますが、移設されて来た様です。反対側には歌津駅の駅名標もあったようで…。
志津川に近づくにつれ、平地になってしまった土地が目に付くようになります。
そしてあれは……。
南三陸町防災対策庁舎。3階建て高さ12mの鉄骨製の建物でしたが、現在は骨組みだけを残しています。
最期まで防災無線を通じて避難を呼びかけた女性職員の話は広く伝わっています。
津波は屋上を越えて押し寄せました。(PDF注意)
その斜め向こう側には結婚式場であった吉野会館。発災時中にいた人々は屋上に避難し、津波から逃れました。
向かいに立っていた公立志津川病院は取り壊され、現存しません。
旧駅の約500m北に新設された現在の志津川駅。駅舎は陸前高田駅と同一ですが、こちらが先に設置された物です。
志津川と言えば明治30年頃から鉄道建設の請願が始まり、昭和52年に気仙沼線が全線開通した際は悲願80年とも言われた程でした。宮脇俊三氏の『時刻表2万キロ』を読んだ時以来その印象が付きまとっていました。
それからわずか35年足らずで鉄路が剥ぎ取られるとは誰が予想したのでしょうか…。
道路脇に一つだけ残されていたガード跡。
黄線が現在BRTが通っている道路、矢印が上の写真の方向です。つまり、以前の国道398号線は取り崩された事になります。
北側には専用道の終端部があるのですが……
撮り忘れた…。
防災対策庁舎に別れを告げ、国道45号線に戻ります。
今度は国道と交差する地点から直接専用道へ入って行きます。
志津川湾沿岸を走ります。柵が残念。
専用道を走るのは陸前戸倉で終了です。
現在は専用道上にBRTの駅がありますが、この駅は津波による瓦礫に埋もれて
駅自体が無くなる程被害を受けました。
駅前は駐車場になっています。
そう言えば、BRT区間の信号は交通信号の2灯式縦型で感応式になっています。
信号機による閉塞は行っておらず、対向車接近時に運転士にブザーで通知され、最寄りの待避所で待避する方式になっている模様です。
陸前横山を過ぎた辺りで線路と交差します。
柳津まで南沢川の左岸側を走ります。右岸側を走る線路に、再び列車が走る日はやって来るのでしょうか……?
沼田橋梁。列車が走っていれば良い撮影地になりそうな所ですが…。
柳津駅へ向かう為に県道61号線へ折れ、川を渡ります。
気仙沼から2時間、柳津に到着しました。
前谷地から先は列車が運行されていますが、今回乗ろうとすると2時間半も待たねばなりません…。
おとなしく諦めて、前谷地まで乗る事にします。BRTは当駅から前谷地まで直行になります。
柳津駅を出ると県道61号線へ乗りますが、その前に南沢川水門。ローラーゲートが2門ですが、意外と大きなゲートです。
ゲートの裏側には仙台の彫刻家、翁ひろみ氏がデザインした塗装がなされていますが、表側からでは判りませんね…。
濁った色の北上川を渡ります。ちなみにこの橋の辺りで北上川は旧北上川と分離しています。
脇谷洗堰の近くにある鴇波水門。平成23年に竣工した比較的新しい水門で、周囲はほとんどアースダムの様にも見えます。
ライジングセクターゲートを2門持っています。
この辺りは県道61号線の旧道部分を走ります。最早完全にただのバス…。
県道21号線に合流し、旧北上川を渡って和渕の駅近くを通ります。
気仙沼から2時間半、前谷地に到着です。遅れが心配でしたが、結局定着出来ました。
乗客は自分を含めて3人程度しか居ませんでした……。
もう1台留置されていました。
駅前広場にBRTのりばがあります。専用道と同じく、一般車は入れないようになっています
が、これ右手前から塞がなくて良かったのか?
という訳で前谷地駅。およそ20分の接続時間です。
その7へ続く。
- 関連記事
-
スポンサーサイト
テーマ:鉄道 - ジャンル:趣味・実用
- 2016/09/29(木) 06:00:00|
- 【写真】撮影記録
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0